what i read: 2001/08/11-20

　前評判の高かった『童話物語』。わたしは、たとえばポケモン映画を観て泣けるように、この本を読みながらもきちんと泣いてしまったのだが、泣きながら同時に、

「でもこの世界設定はこの物語には不要というかアンバランス」
「前半のシビアさに比して、後半は都合がよすぎるのでは？」

　などなど、たいへん身も蓋もないことを考えていたことを告白する。どうしてこう冷淡かな。泣くほどのめりこみながら同時に。

　基本的なストーリーラインはしっかりしていて、読者にカタルシスを与える展開になっている。設定と物語の密度のバランスが、わたしの好みではないだけ。読んでも損はない作品だと思う。

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『『共鳴者』』は漫画家・水樹和佳子氏の初長編。いかに漫画家としてのキャリアが長いとはいえ、小説を書きはじめて間もない人が、この完成度。漫画のなかでもネーム（文字の部分）にいかに気を遣っておられたか、言語感覚が鋭敏だったか、ということの証左であろう。

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　久々にまたクトゥルーもの。『レインボゥ・レイヤー』はクトゥルー・スペオペ？　と分類していいのだろうか。潤沢に注ぎ込まれたアイディアやガジェットに感心する。

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　武侠小説の『書剣恩仇録』は四巻で完結済み。とにかく怒濤の展開で読者をひきずりまわす大パワー。これが出世作だとか。

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