発熱中の読書 | ||
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[2001/04/01-10],updated 2001/05/31 | ||
具合が悪かった時期。こういうときは、本の持つ「現実からの逃避」の力をほんとうに有り難く感ずる。拙作も誰かの助けになっていればいいなあ、としみじみ思う。 ▼ 『ケルト妖精たちの世界(上)』は一応、資料として読んだ。これと、『いつか時が流れても』までは、発熱前。『いつか〜』はザ・サードの短編集。シリーズのファンなら無条件で買うべきだろう。 ▼ 伊達将範作品四連続。『DADDY FACE 世界樹の舟』、『DADDY FACE 冬海の人魚』、そして『リムーブ・カース(上・下)』。戦うご家庭恋愛コメディ・シリーズ〈DADDY FACE〉のシリーズは、どんどん手慣れていっている感がある。『リムーブ〜』の方はそれに先立つ作品ということもあってか、つづけて読むと、まだ書き手の「がんばり」が見えるような気がする。あくまで印象の問題だが。 ▼ 『天象儀の星』は短編集。リリカルでセンチメンタルで、こよなく美しく儚く強い世界。表題作と、精霊菓子の話が印象に残った。 ▼ 『龍は喰らう』は体調最悪のときに読んだ一冊。病院の待合室の印象しか残っていない。本に申しわけなく思うが、この一冊がなければ一時間も待合室に座っていることができただろうか。ありがとう。そして、ごめんなさい。 ▼ 『EDGE 3』は一転して帰宅後、熱冷ましの効果がつづいているときに読んだ。美形天才プロファイラーもの。例によってサイコさんの描写はすばらしいが、どうも主人公まわりの設定の突飛さ――サイコさんの現実との近さに比しての評価である――が気にかかって無心に愉しめない。頑な読者である自分にがっかりする。 |
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発熱中の読書: 2001/04/01-10 (updated 2001/05/31) | ||||
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C O | グリムが案内する ケルトの妖精たちの世界(上) | トマス・C・クローカー (グリム兄弟:解説・注/藤川芳朗:訳) | 草思社 | 2001.03.30 |
Fairy Legends and Traditions of the South of Ireland | Thomas Crofton Croker Jacob & Wilhelm Grimm | 1825 | ||
N | いつか時が流れても 〈ザ・サード〉 | 星野亮 | 富士見書房(富士見ファンタジア文庫) | 2001.03.25 |
N | DADDY FACE 世界樹の舟 | 伊達将範 | メディアワークス(電撃文庫) | 2000.06.25 |
N | DADDY FACE 冬海の人魚 | 伊達将範 | メディアワークス(電撃文庫) | 2001.01.25 |
N | 天象儀の星 | 秋山完 | 朝日ソノラマ(ソノラマ文庫) | 2001.03.31 |
F | リムーブ・カース(上) | 伊達将範 | メディアワークス(電撃文庫) | 1999.12.25 |
F | リムーブ・カース(下) | 伊達将範 | メディアワークス(電撃文庫) | 1999.12.25 |
F | 龍は喰らう 〈精獣戦争〉 | 三田誠 (安田均:原案) | 角川書店(角川スニーカー文庫) | 2000.11.01 |
N | EDGE 3 〜毒の夏〜 | とみなが貴和 | 講談社(講談社X文庫ホワイトハート) | 2001.04.05 |
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