what i wrote: [2001/04/14]

*W* 水疱瘡 *W*
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[2001/04/14]

 子どもではなく、自分が罹患。大人がかかると大変だよー、と話には聞いていたが、実体験しちゃいましたの巻。

 水疱瘡観察記録がお読みになりたいかたは、以下へ。水疱瘡などに興味のないかたは、ショートカットでさらに下へ。

4/6
 夜、熱が出る。はかってみたら38度を超えていた(いつもは熱っぽい〜と思っても37度どまりなので、この段階で既に異常)。とにかく解熱鎮痛剤を服用して寝る。

4/7
 解熱薬を飲むと熱が下がる。効き目が切れると上がる。このくり返し。

4/8
 昼過ぎ、上半身にびっしり発疹ができているのに気がつく。すると鼻の下に出てきたこれも、ふきでものではなかったのか。内科を受診する気だったのを皮膚科に変更する……が、この日は日曜なので、とりあえずまた寝る。熱は変わらず。

4/9
 近くの総合病院に電話。皮膚科の診療は午後からと言われたので、とりあえず徒歩三分の個人内科へ。一時間以上待って、ようやく10時過ぎに受診。ここでの診療は、症状の説明と額に手をあててもらったのみ。皮膚科を受診しようかと思ったんですけど、総合病院は午後からと言われたので……と説明すると、ひと駅隣の駅前にある個人の皮膚科を教えてくれ、早急に行きなさいと言われる。初診料なし。ありがとう。

 同日、紹介された皮膚科。すごい。非日常的な世界。内装ぴっかぴか。受付の看護婦のお姉さんの微笑みと気配り(妙にマニュアルっぽい)の接客態度が完全無欠。先生は普通の「お医者喋り」だったので、看護婦さんとのあいだにギャップが。
「あー、水疱瘡だね。やったことないでしょう? もっと出るよ(疱疹のこと)。痕は、一生残ります。食欲はある?(わたし:普通より若干ないですが、あります)よく食べて、水分をたくさんとって。大人がかかると大変なんだ。入院することもあるしね。(わたし:入院しなきゃいけないんですか)いや、大丈夫でしょう。これには特効薬があります。これが高いんだ。でもしかたがないからね。一日に五回。塗り薬も出すけど、これは気休めだから。どうしてもじゅくじゅくするところにでも塗って。飲み薬の化膿止めも出しておきます。熱冷ましは38度5分を超えたら使って。次は金曜に来てね」

 五日分の抗ウイルス特効薬・解熱剤・化膿止め・外用薬しめて9,580円。薬局で倒れるかと思った。高い高い。ほんとに高い。

 夜、熱冷ましが必要となる。辛くて眠れなかったのがすーっと眠れた……と思ったら今度は痒くてたまらなくなって眼が覚める。うきー。痒い! 明け方まで寝たり起きたりする。解熱剤の効き目が切れてきたところで寝る。

4/10
 午前中は熱で朦朧としながら寝つづける。昼過ぎ、いくらなんでも頭が煮立つわと思って熱を計ってみたら、憧れの(物心ついてから出したことがない)39度台に突入していることが発覚。あわてて熱冷まし。また痒くなると嫌なので我慢しすぎた。
 鏡を見たら、メイクなしでホラー映画に出演できそうな顔になっていた。脱いでもスゴイんです……ってCMが流行したのは何年くらい前だったか?

4/11
 一日中とくに熱はない。ただ疱疹が痛い。白くふくらんだ部分の周囲が赤く腫れて突っ張るのだ。さわらなくても痛い。当然、さわると痛い。力をいれるとものすごく痛い。掌や指先に少々できてしまったので、これが日常生活に不便。
 あと、頭! そうそう、頭が痛いんだ。表面が痛い。うっかりブラシなど使えぬワー! そして頭の中も痛い。これはどうやら肩凝りから来ているらしい。寝過ぎだろう、たぶん。顔が塗り薬でべとべとなので、枕につかぬよう、首に力を入れて寝ていたに違いない。しかたなく、首をぐりぐり回す。
 無論、寝返りも迂闊にうつと痛い。悲鳴をあげるほどの痛みでもないので、まあ、なんとか。

 熱がない熱がないとウカレていたら、きちんと計測してから主張せよとの命を受けたので、はかってみたら37度台だった。これを熱と呼ぶか微と呼ぶかは気もちの問題であり、今は圧倒的に前者である。通常は後者。

 突然、皮膚科の看護婦のお姉さんたちはディズニーランドっぽいんだ! と覚る。ひょっとして、どんな見てくれの患者が来ても笑顔を崩さない鍛錬が、あの非日常的な接客(接患?)態度を産んでいるのかも。皮膚科だからなあ。

 でこぼこになった顔を眺めつつ、ニキビダニのひとたちはどうしているのだろうと考える。地殻大変動が発生したようなものだと思うが、かれら的には生活に問題はないのか。スケールが違いすぎて、却って不問に処すって感じか。なに考えてんだ自分。ニキビダニなど、どうでもいいわい。
 この白いプチッとした隆起物群のなかに、実は「単なるニキビ」が紛れこんでいたら! と思うと、なんとなくムッとするが、それだけである。
 ニキビを考えるからいかんのだ。ケルトにしよう(唐突)。盛り上がった部分をドラムリンと呼ぼう。エスカーでもよろしい。どちらもアイルランドによくある盛り上がった地形の呼称である。豆知識。エスカー・フローネというのはないのだろうか。どうでもいい疑問。

4/12
 朝から平熱。36度台ってこんなに楽な世界だったのね〜。ビバ! 平熱! でもブツブツ! 顔の疱疹は例の「気休めだから」と出された塗り薬を塗っているので、進行が早い。つまり、早くかさぶたになる。が、本体の方は放りっぱなしなので、これが実にゆっくりしている。観察していると非常におもしろい。白い疱疹の中央部の色がじんわりと沈み(色だけでなく、実際に表面の高度も中央が低く、辺縁部が高くなる)、黄色っぽく濁ってから渋々と茶色へ変化していくのだ。おお、かさぶた生成中って感じだ!
 かさぶた周辺に残った白いところもいずれは茶色くなるのかと思うと、やや黄色味を帯びた状態のまま皺っぽく萎んでかたぶたの周囲に残り、うっかりこすると「ぺろっ」といってしまう。こすらなくても、ちょっとさわると「ぺろっ」である。こわ〜! ただし「ぺろっ」と簡単に行くくらいなので、ほとんど痛くないし、血も出ないことの方が多い。たまに出る。きゃー!
 かさぶた本体も、問答無用でいきなり「ぺろっ」といくことが! ぎゃー!

 痛い度が高いのは、中央がかさぶた化した(あるいは、しかかっている)疱疹。中央を茶色とすると、その辺縁が白、そしてそのまわりは通常の皮膚がつづくのだが、これが時間帯によって赤く腫れ上がるのだ。この腫れがひどいと、なにもしなくてもただ痛い。じんじんする。

 現在、腰の裏側に痛い度の高い状態まで進行した疱疹が並んでしまったので(『仲良し三連星』と名づけた)、これが寝返り時の痛みの主要因と考えられている。椅子の背もたれが恋しい。うかつにもたれると、『仲良し三連星』が俺を踏み台にしやがったと怒ってジェットストリーム・アタックを。あっ、順番が逆か。

 ……ほんとに平熱かと疑われそうなので弁解しておくと、疱疹に名前をつけた事実はない。腰に痛いのがあるのはほんとうだが。
 キーボードに向かうと指が勝手にこういうネタを捏造してしまうのだ。

4/13
 二度目の診療。待合室ではなく廊下で待つよう言われるが、順番抜いて早めに診てもらえるので、お得感が強い。すぐに呼ばれ、処置室で待つよう言われる。ハイお待ちの皆さん、ごめんなすって、ごめんなすって。繁盛してるねェ……。
 ぼんやり座っていると、月曜日とは違う先生登場。今度の先生の方が若く、若干親切口調。状態を見て、ひどいねえ、とのたもうた後、早めに薬を服用したからひどくならなかった方だよ、と即座に矛盾。例の特効薬がなければ疱疹はもっと大きく育つそうで、受診が遅ければ入院必至とか。
 受診、遅かったかと思っていたのだが……早めだったのか。あんなに熱が出てあんなにぶつぶつが出ても病院に行かない人もいるのか! 宗教上とか金銭的問題とか、なにか切実なものがあるのだろうか、その場合。

 とにかく、このぶつぶつが悉くかさぶたに変化するまでは、人にうつるそうである。一週間後にまた来るようにとのお達し。特効薬は今あるので終了。化膿止めのみ継続、痒み止めを新たに処方してもらった。眠くなる薬らしい。
 当人もうすっかり元気な気分で病院に行ったのだが、看護婦さんにも先生にも、まだだるいでしょう、辛いでしょう、ゆっくりしてくださいと連続で言われ、あっさりその気になる。いろいろサボりつづけてよいのか。よいようだ。

 帰りのタクシーがいつもと違う道を行くので、目的地を聞き間違えられたかと緊張して周囲を観察していたが、単に裏道を通っただけだったようだ。春らしい風景がうちつづく、とてもすてきな裏道だった。思いがけず、息をのむほどみごとな枝垂れ桜を見ることができた。

 ショートカット終了。今日まで、サイトのトップには「店主急病のためしばらく更新できません。」と書いてあったのだが、これをご覧にならなかったかたも、おいでだろう。

 緊急連絡は掲示板→トップの順。なぜかというと、更新がお手軽だから。逆に言えば、このページは更新が手軽ではない。無論、常ならば手間というほどのものでもない作業なのだが、それすら負担になってしまうからこそ、緊急なのである。

 今後も、ここは状態が正常に復してからの更新となることを、今さらではあるが書いておく。

 ま、ぼちぼちと復帰。仕事も。

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