「あの狼が認めるのは陛下おひとりだ」
「狼だけじゃない。わたしたちは皆、そうさ」
updated: 2005/09/25
- character -
- レリア(四世)
- 父である先帝、レリア三世の崩御後、六歳で即位したバファル皇帝。実権を握る皇太后によって無力化されている。逃げ隠れするのが得意。物語が始まる時点では十歳。
- ローザ
- 身元のわからない流民の娘。母を救うため施しを求めて皇帝の行列に近づいたとき、刺客を倒して皇太后に引き立てられた。以来、レリアの警護をつとめる。物語開始時は、十四歳。
- ヘルマン
- バファル帝国の法務官。もとは旅芸人だったが、孤児を保護する法を盾に、メルビルで独立。なりゆきでレリアと知り合い、勢いで説教し、挙げ句ローザに殺されかける。物語開始時、二十歳。
- ジャック
- レリアの学友。ジェルトン公の三男で、人質としてメルビルに滞留させられている。レリアとは、大森林での狩りで知り合った。恐竜のものまねが得意。
- リスキス
- レリアの学友。本名はコルネリス=フィリウス。レリアが面倒がって「リスキス」と呼びはじめた。本家は宮廷に隠然たる勢力を誇る大貴族だが、リスキスの家は分家で父親は冴えない官吏。
- アグライア(皇太后)
- レリアの母で、絶世の美女。その美貌で先帝を籠絡したと噂されたが、レリア三世の崩御後は帝国の実権を握り、我が子たるレリアにも容赦しない女傑。
- メルビル(皇叔)
- レリアの父である、レリア三世の末弟。異名を『炎の剣士』ともいい、剣術のほか火術もたしなむ、バファル帝国には珍しい武人。軍属に支持されている。
- マティルデ
- ローザが隊長をつとめるレリアの近衛隊『皇帝の華』の古参隊員。騎士団領出身で、大型剣の遣い手。皇帝に容赦ない口を叩ける人物のひとり。
- レニ
- 『皇帝の華』副隊長。小型剣の遣い手で、物腰はやわらかいが芯は強い。ローザに代わってレリアの警護にあたることも多く、皆に信頼されている。
- マグダレナ
- 愛の女神アムトの神官を名乗る女。メルビルで妓女を相手に護符を売り、吸血鬼の噂で儲けているらしい。レリアには、神殿の建立をもちかける。
- アンバー
- レリアが大森林で拾った狼。親が死んだか、養いきれぬと見捨てられたか、飢え死に寸前だった。給餌したヘルマンやローザには懐かず、レリアだけに馴れている。