what i read: 2001/01/21-31

*R* ディップスイッチを切り換える *R*
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[2001/01/21-31],updated 2001/03/18

 たとえば、ロボットが登場する小説を読むとき、それの「ロボットらしさ」を途中で判断し、結果に応じて自分の中のディップスイッチを切り換える。

鉄(くろがね)コミュニケイション』は泣けるロボットものの最高峰と言ってもいいだろう。ただし、ディップスイッチを「自分的『ロボット』ではないロボット」に切り換えなければ、この愉しみは享受できない。

亡き勇者のための哀歌』、『神殺しの丘』は、ともに歴史小説だが、愉しむためには「登場人物のその時代の人らしさ」に関するディップスイッチ設定を、やや切り換える必要があるかもしれない。

夏の鬼、その他の鬼』はディップスイッチを切り換える必要がなく、とても心地よく読めた――つまり、こういう傾向のものが、わたしが無理せず読めるものということになるだろう。

 ディップスイッチの切り換えという手順を挟まねばならないこと、そしてきっと多くの人は、こんなもの切り換えずに読めるのだろうと思うことは、すこし寂しい。
 おもしろければいいじゃん、と言われるたびに、そうなんだけどねえ、と思う。そうなんだけど、まず「おもしろい」と感じるために下準備が必要なのを、自分ではどうすることもできない。

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ディップスイッチを切り換える: 2001/01/21-31 (updated 2001/03/18)
N鉄コミュニケイション 1
 ハルカとイーヴァ
秋山瑞人
(たくま朋正・かとうひでお:原作)
メディアワークス(電撃文庫)1998.10.25
N鉄コミュニケイション 2
 チェスゲーム
秋山瑞人
(たくま朋正・かとうひでお:原作)
メディアワークス(電撃文庫)1999.03.25
N亡き勇者のための哀歌
〈聖堂騎士アルチュール〉
吉田縁エンターブレイン(A-NOVELS)2000.11.08
C F夏の鬼、その他の鬼
 〜Summer Road, Again〜
早見裕司エニックス(EXノベルズ)2001.01.01
F神殺しの丘日向真幸来朝日ソノラマ(ソノラマ文庫)2001.01.30
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