what i read: 2000/12/21-31

*R* どんどんマイナーなケルト *R*
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[2000/12/21-31], updated 2001/02/06

 より突っ込んだ分野に、より読みづらい本に入りこみつつあるケルト三昧。よって、読書量も激減。

ケルトの聖書物語』は、アイルランドで花開いたキリスト教文化にもとづいて書かれた聖書物語を訳出、といった説明であっているだろうか。

 たしかにケルト系文化独特の味わいを感ずる描写や傾向はあるが、基本はやはり聖書なので、「ケルトの」という部分だけを求めている人にはとくに勧めない。

 ケルト系ではもう一冊、『ブランの航海』の方だが、これはなんと古写本からの本文引用と翻訳が掲載されていて、たまげた。大いなる収穫。ほんものの古ゲール語ですよ奥さん。今時滅多に見られません日本では。

 より一次資料に近いものを求める人は即買い。

 ケルトと無関係の『イミューン』は、著者のデビュー作。キャラクターが実によく書けていて、魅力的。SF としての独特の面白み、奇想を味わう喜び的な部分はやや弱めだと感ずるが、これは好みの問題か。

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どんどんマイナーなケルト: [2000/12/21-31] (updated 2001/02/06)
Oケルトの聖書物語松岡利次:編訳岩波書店1999.04.26
Nイミューン
 ぼくたちの敵
青木和徳間書店(徳間デュアル文庫)2000.09.21
C Oケルトの古歌『ブランの航海』序説松村賢一中央大学出版部(中央大学学術図書)1997.04.10
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