「資料を読んでいて小説を読む暇がない」 | ||
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[2000/11/21-30],updated 2001/01/06 | ||
たしか『活字倶楽部』という雑誌に掲載されていたのだと思うが、小説家へのアンケートの「去年おもしろかった本」という設問への回答で、資料を読むのが忙しくて小説をなかなか読めないというものがいくつかあったような記憶がある。最近ようやく、そうか、これか。これなのか! とエウレカ気味。 とはいえこの十日間での資料本は『図説ケルト』一冊のみ。歴史や文化、さまざまなジャンルを網羅した解説で、とりあえずこれ一冊あれば基礎知識はなんとか。 ▼ そしてその前の十日間の反動が出たのか、これ以外は小説本ばかり。 『SFバカ本』は定番アンソロジーの版元を変えての復活版。黄金スパム篇と同時にもう一冊出ているのだが、そちらはまだ読めていない。 『ブルー・プラネット』は人気シリーズ〈星のパイロット〉の最新作。宇宙開発 SF が好きな人におすすめというか、そういう人はもう読んでいるだろうなあ。 最後に『遺響の門』は中井紀夫氏の久しぶりの新刊。悪くないのだが、食い足りないというか、この作者ならもっと書けるんじゃないのかというファンの欲目……とは言わないな、こういうのは。ファンの「嫌な性癖」丸出しの感想を抱いた。珠玉の短編集『山の上の交響楽』が復刊されたばかりなので、どうしてもあれを読んだときの感動と比べてしまう。 一冊完結の長編でいえば『漂着神都市』がとても好きで、何回も読み返しているのだが、どこかから復刊されないかなあ。 |
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「資料を読んでいて小説を読む暇がない」: 2000/11/21-30 | ||||
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N | 遺響の門 ―サイレント・ゲート― | 中井紀夫 | 徳間書店(徳間デュアル文庫) | 2000.11.30 |
N | ブルー・プラネット 〈星のパイロット4〉 | 笹本祐一 | 朝日ソノラマ(ソノラマ文庫) | 2000.10.31 |
N | SFバカ本 黄金スパム篇 | 岬兄悟・大原まり子 篇 | メディアファクトリー | 2000.11.17 |
O | 図説ケルト | サイモン・ジェームズ (井村君江:監訳 吉岡晶子・渡辺充子) | 東京書籍 | 2000.06.20 |
EXPLORING THE WORLD OF THE CELTS | Simon James | 1995 | ||
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