『シックス・センス』 | ||
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[2000/12/02] | ||
前回の『FF IX』も「今頃?」だったが、これも「今頃?」感の強い話題で失礼。DVD で映画『シックス・センス』を観た。 よくできているとは聞いていたが、こ、これは! ……すごい。 最後まで見ると、隠されていたふたつめの意味が見えてくる。すなおに感心する出来栄え。 ▼ DVD の映像特典も、おもしろかった。「ディレクターズ・カット」やら「完全版」といった呼称で作品自体を伸ばすのではなく、「未公開映像」という形式で、公開前に切られた部分を独立して鑑賞できるあたりに、腰の据わり具合を感じた。 監督による「なぜカットしたか」の解説つきで、これがまたいちいち腑に落ちる。 いちばん泣かせるのが、「とくにカットしたくなかった」というラストシーンで、それでもカットした理由を明快にいくつか挙げたあと、最後にこう来る。 「それに映画の学校では、いちばんカットしたくない部分をカットしろと教わったしね」 ……よい学校、よい教師、そしてよい教えを忘れず適切に実践するよい生徒。 ▼ 脚本、俳優、演技、演出、そのほかもろもろ。ひとつだけ突出しても、よい作品にはなり得ない。責任のふりどころが極端に少ない小説と比べると、映像作品が飛び越さねばならないハードルの数の多さよ。 その中で生まれる傑作という奇跡を目の当たりにした思いがした。 |
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