作り手と感想の距離 | ||
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[2000/10/02] | ||
先日友人と話していて、作り手がネット上のファンの感想を参考にするのはどうかという話が出た。 すべてをまともに受け止めて、はいそうですか、と次作に反映させていったら、作品が破綻するのは想像に難くない。無批判に受け入れるのではなく、取捨選択することが必要だろう。 A さんの感想をなるほどと感じ、次に反映させるのはいい。ただ、そのなるほどを全方位に向けるのは不可能だし、その感想になるほどと納得したのはほかならない自分自身なのだし、納得もせずただ言われたままに受け入れて次に反映させたというなら、(二文字省略)すぎる。 感想を書いた人は作品の責任をとる立場にはいない。次作の揺らぎを前作の感想に責任転嫁するわけにはいかないだろう。 ▼ 結局、自分の責任で、自分の信じるものを作っていくしかないのは自明だ――という種類の問題だと、わたしは思うのだけれど。 誰になんと言われようが「譲れないなにか」があれば、少なくともその一点に関しては揺らぎようがないのではないか、とも考える。 |
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