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そう焦るな。誰だって、嫌でも大人になるものだ。
大きくなってしまえば、もう小さくはなれんぞ。
「父と兄の欠点を補うべく育ってみたところ、こんな風に」
- ロートフリート
- ヴィンフリートの弟で、王女の乳兄弟。口も達者だが、剣の腕も確かなもの。聖誕祭の槍試合で、騎士として名のりをあげる。十二歳。
「――王女殿下は、お父上に似ておられますな」
- ヴァルター
- 国王レーギスの親衛騎士、近衛騎士長。アストラッドの悪戯を騎士仲間にとりなしたせいで、少年に師匠と見込まれてしまう。二十五歳。別名『紅の獅子』
「親が子のことを考えるほどには、子は親のことを考えはせぬ」
- シルヴェストル
- ヴィンフリート、ロートフリート兄弟の父。レーギス王の親友で、将軍としても名高い。亡妻が乳母をつとめた縁もあり、王女を娘のようにかわいがっている。
「必要とされるのは、強い王だ。強い祖先ではないのだよ」
- ディクトール
- ターブルロンド王国の宰相。王もその権勢を憚る実力者で、やり手。アストラッドの遠縁で、後見人をつとめる。シルヴェストルとは犬猿の仲。
「相変わらず、無駄に元気な小僧だ」
- サンズロイ
- サンミリオン出身の、黒髪の騎士。アストラッドの悪戯に本気で怒ってしまう。以来、間に入ったヴィンフリートやヴァルターにも絡んでくるように……。
「殿下のお耳に名を入れるほどの者ではありません」
- 流行の兜の騎士
- 白馬に乗り、奇妙な兜をかぶった騎士。聖誕祭の槍試合で、フィーリアの『紅薔薇』側に参加する。
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