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——お前の頬と、同じ色をしているね。
その薔薇が欲しいのかい、フィーリア?
「私もそうなりたい。私も、皆の勇気になりたいの」
- フィーリア
- ターブルロンド王国の王女。十五歳で父を亡くし、《王の試練》を受けることになる。物語の時点では十二歳、たいせつに育てられている。
「信じてますわよ。あなたは私の好敵手ですもの」
- エクレール
- フィーリアの従姉。王弟の娘として生まれたが、王位継承権を捨てて臣籍降下し、今は侍女としてフィーリアに仕えている。人生前のめりが信条の十四歳。
「王家の臣として、私も心より殿下にお仕えいたしております」
- ヴィンフリート
- 領主シルヴェストルの長男で、フィーリアの乳兄弟。当代きっての秀才。武断派の父と折り合いが悪いせいか、よく王城に来ている。堅物眼鏡と呼ばれる二十歳。
「フィーリアを困らせないように、オレ、頑張るから!」
- アストラッド
- フィーリアの幼馴染みの少年。名家の生まれだが両親を亡くし、今は宰相が後ろ盾となっている。遍歴騎士に憧れて、空想と現実の境界が曖昧な十二歳。
「もし、僕が自分の望みを抱くことがあるとしたら、それは――」
- フィーリウス
- ターブルロンド王国の王子で、フィーリアの兄。目立たない凡庸な人物と思われているが、どこか掴みどころがない。十四歳。
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