SF が多め | ||
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[2000/10/11-20],updated 2000/11/26 | ||
『ゼノンの時計』は短編三本を収録。幻想風味は薄めである。『夏と花火と私の死体』は評価の高いミステリで、たしかにうまい。 ▼ 残りを SF 臭の薄い順に並べると、まず『紫の砂漠』。これは道具立てだけみればファンタジーだが、設定は SF である。過剰な美辞麗句にたよらず美しい風景を描きだす筆力は流石。十夜さんによる感想リンク集もある。 ▼ 『惑いの空の凶天使』は〈ザ・サード〉シリーズの五冊め。巻を重ねるにつれて登場人物の数が増え、わたしの貧弱な記憶力では把握するのが難しくなってきた。困った。 ▼ まだ二巻めであり、三巻で完結予定の『カラワンギ・サーガラ完全版』はその点、安心して読める――かと思ったら、二巻でどかどか人数が増えてこれもやや困った。あと一冊だ、ガンバレ記憶力。 ▼ 最後に『侵略者の平和 1』だが、これ……大きなお姉さんが萌えられそうな設定があるのに、そういう人の目にはあまりふれていないだろうなあ。人間以下の存在と見下されている下僕と、凡庸だが優しかった貴族のおにーさんの確執。歪んだ愛情と憎悪。オイシすぎ。いや、本質は本格ファースト・コンタクトもの、長屋落語風味という感じなのだが。 |
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SF が多め: 2000/10/11-20 | ||||
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N | ゼノンの時計 | 中野美代子 | 日本文芸社 | 1990.12.20 |
N | 侵略者の平和 第一部 接触 | 林譲治 | 角川春樹事務所(ハルキ文庫) | 2000.09.18 |
N | カラワンギ・サーガラ完全版 2 犠牲の神 | 津守時生 | 角川書店(角川スニーカー文庫) | 2000.10.01 |
N | 夏と花火と私の死体 | 乙一 | 集英社(集英社文庫) | 2000.05.25 |
集英社(ジャンプJブックス) | 1996.10 | |||
N | 惑いの空の凶天使 〈ザ・サードV〉 | 星野亮 | 富士見書房(富士見ファンタジア文庫) | 2000.10.15 |
F | 紫の砂漠 | 松村栄子 | 角川春樹事務所(ハルキ文庫) | 2000.10.18 |
新潮社 | 1993.02 | |||
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