what i read: 2000/08/21-31

　読了本七冊。平行して新人賞の下読みも進めていた。文庫一冊の分量がある応募原稿三十本を、今回はすべて完読した。下読みをすると却ってほかの本が読みたくなったりするようだ。

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　ハルキホラー文庫創刊。一気に二十冊以上も出て、迫力。黒いし。たいがい角川ホラー文庫と並べて置いてあるので、どこの書店にも暗黒棚が出現。

『鬼石』は青春ホラー小説というか成長小説というか、切ない、とてもいい話。プッシュ。著者の佐々木氏とはメール・マガジンで対談企画を実行したので、ぜひそちらも読んでほしい。

『うしろのしょうめんだあれ』はホラーというよりドラマ。展開の妙で読まされる。

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『天使猫のいる部屋』は、閉じた結末がなまじなホラーよりよほど怖い。

　非小説本である『診断名サイコパス』もなまじなホラーより以下略。『インターネット「危ない話」』も同上。怖い本ばかり読んでいるなあ。

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　相変らず下読みがらみで新人賞受賞作も読む。『ダブルブリッド』はメインの筋はいいのだが、背景に奥行きが感じられないのが残念。なまじ自分の生きる日常に近いだけに、どこまでが同じでどこからが違うのかが判然としない不可解さが残る。

『ウォーターソング』は現代日本とはかけ離れた場所が舞台。なにがどうなっているのか絵が浮かばなくて困惑する箇所が多い反面、鮮烈に情景をイメージできる箇所があり、印象的。

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