一年たった | ||
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[2001/03/09] | ||
やりたいことのために無理ができるのは六十歳くらいまでかな、と考えている。だから、三十歳はなんとなく「折り返し点」。その「折り返し点」を過ぎてから今日で五年。その間、なにをしただろうか? なんとか『魔法の庭』を完結させたから、やることはやったと思っていいか。 ▼ ご存じのかたには「いまさら」だが、あらためて説明。 大陸書房のノベルスで『魔法の庭1』が出た。『魔法の庭2』の原稿を書いた。発売まであと数日というところで大陸書房が破産。はじめてなのでショック甚大。 他社に再刊を頼んでみたが、断られた。大した売り上げを記録した本ではなかったので、案件としての魅力に乏しかったのだ。出版は商売ゆえ、いたしかたなし。 数年が経過。ジャパンミックスで、ファンタジーのシリーズを立ち上げるという。『魔法の庭』を出し直したいと話し、前日譚にあたる『風の名前』を書き下ろした。 ジャパンミックスの経営状況が悪化。企画はプランニングハウスへ移動。そして『風の名前』が発売されたその日に、ジャパンミックス、倒産。 そのままプランニングハウスで『魔法の庭1』を再刊、全三巻完結にこぎつけるも、その数ヶ月後、同社も逝く。倉庫在庫本はすべて紙資源に還元されたもよう。 ▼ ありふれた悲劇をふり返る誕生日。だって三月はプランニングハウスが倒産した月だから。まさか、これから毎年? ……新刊のことを考えなきゃ! みなさんよろしく! |
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