違うけど同じ問題 | ||
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[2000/11/11] | ||
有里さんの2000年11月9日付け日記で高瀬彼方さんの掲示板での拙発言への言及があったが、ログを保管していないので、以下、記憶にたよって、曖昧な確認を試みる。 たしかわたしの提案は、「背水の陣」企画は、作家同士でやると、プッシュされた側が感じるだろう感謝と気まずさと困惑が容易に想像できるので、高瀬さんは売り物として「自分の本」という選択肢を選ぶべきでは? ……だったと記憶している。 高瀬さんにいただいた返答は、作家はつねに本を売ってもらっているんだから、今さらそんなことで気まずさを感じるようでは覚悟が足りないのではないか、というものだった。そのほか、自著だと反感を招くだろうとも。どちらももっともな指摘だと感じた。 結局、わたしが至った結論は、「自腹を切る可能性があってもなお、高瀬さんはあの本を売りたいと思った。その意気や善し! 協力しようではないか」ってことで、これはリンクをし、実際に本を購入した大多数の人に共通する感覚だろう。 ▼ で、わたしが当時気づかった対象は「著者」であって「本」ではないから、有里さんやみのうらさんの感覚とは微妙に、しかし非常に違うんじゃないかと。同時に、視点を変えれば同じ問題なのかも。 預かり知らぬところで企画が持ち上がり、「あなたの本で背水の陣フェアをやります」と言われたら著者は驚く(はず)。同様に、その本のファンも驚くだろう。 わたしの大切なあの本がエッそりゃみんなが読んでくれれば嬉しいから協力しなきゃ。でも、こんなツクった状況で話題にのぼるのはなんかイヤ〜、ってことでは。 ファン心理としては、企画を全肯定しづらいってことだろうし、それならわたしには理解の範囲内。否定してるわけじゃないし、実際協力したんだし、真情を吐露することになんの問題がありましょうや。 ▼ どんなきっかけであれ、新たな読者を獲得できることは本にとって幸いだし、「なんかイヤ〜」って思わせるほど個人のなかで「特別」になっている当該書籍は幸せだとも思う。というのが個人的な感想。 |
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