オンラインゲームSF。いやぁ。無謀なプロット出しましたよねぇ。それはともかく、次があるのでしたら、妹尾ゆふ子という作家にはどういう傾向の原稿を希望されますか? ネット上では今までに「敬滋や登美夜比売が登場する同一世界観の別の話」、「ネット(ウェブ)を使った話」、「本格的日本神話もの」等の希望が出ているようです。ちなみに自分では、異世界が日常を浸蝕してくる話が書きたいです(漠然と)。 | |
ネットを使った日常話って良いなぁと実は最近思ってます。実は今回の妹尾さんの話を読んで、実感として「ネットってようやく日常生活に根付いた」と思いました。 それまで、「ネット恋愛」「WIRED」「ネットに人工知能が芽生えた」「万能の検索道具」みたいな使われ方をしていて、辟易していたのですが、それがヤングアダルト的ジャンルで普通に描写したのって、妹尾さんのが初めてなのではないでしょうか。 ええと、ちょっと『NAGA』の感想に振ってしまいましたが、SF的な薫りがするという範囲で、なんかできればなぁと思っています。 | |
ネットを使った日常ものですか……。でもそれはネットが主体ってことじゃなくて、日常の描写のなかにネットも含まれてるとか、そういったレベルでの? あ、こういう具体的な話はこっそりした方がいいですか。 | |
こっそりです。 | |
たしか、事前にお読みいただいていた拙作というのは、角川スニーカー文庫から出していただいた『異次元創世記 赤竜の書』でしたよね? 今回の作品とくらべてどうですか。漠然とした質問ですが。 | |
ジャンルとして、作家「妹尾ゆふ子」は当時のライトファンタジーブームとは、位置的にちょっと違った、本格ファンタジーの匂いがしたわけです。その意味で、今回のうちの文庫で妹尾さんが入ってくれたのは、SFの領域をちょっと広げられて意味としては大きかったと思います。 あまり作品論というより、一つの文庫全体を見る形となってしまいましたが……。う〜む、スニーカーでも、そういったファンタジーを広げる努力をすれば良かったの になとは思います。 | |
その「そういった部分を広げる努力」は、ハルキ文庫さんの方ではどうでしょうか。えーと、いずれ本格ファンタジー系の作品も上梓できるのかなー、というかなり直接的な質問ですが。まだわかりませんか。 | |
本格ファンタジーを立ち上げるには、●●さんと●●さんと●●さんという三本柱の2本の原稿が取れて、あと「これは新しい!」という作品が、3本もあれば立ち上げられるんですけど……。いや2年後かなぁ。 まぁ、あくまでそれはファンタジーシリーズとしてなので、本格ファンタジー自体は、一、二本あってもよいかなと思います。ただパッケージングは、ファンタジーとはしにくいです、弊社では。SFという色づけの方が良くなります。イラストもその方向となるかな。 ……これは私個人の認識ですが、それぐらいファンタジーは、いわゆるライトファンタジーの影響で、ダート練習場のように荒れちゃっていると思います。 | |
ファンタジーも一応視野には入っているが、今すぐは出版状況的にちとキツいと、そんな感じですね? | |
そうですね……いや、社長が『やはり時代はファンタジーだ!』というともう、三ヵ月後には「ハルキF文庫」等というのが創刊されないとも限りませんが……(洒落になってない) |
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