花といえば、中国では牡丹をさした。日本では桜。
でも、それは昔からのことじゃないの、と彼女は笑う。ひらひらと、春めいた陽光にその花びらの縁をきらめかせるのをさして、告げる。
——古くは、花といえば梅をさすこともあったのよ。
冬の名残りの北風にも、春を告げる東風にも。どちらにもひとしく花弁を揺らすその花こそ、冬枯れた景色に姿をあらわす春の化身。やあ花が咲いたよと言祝がれる、はじめのひとつ。
——だから、梅は特別な花なのよ。
黄砂を含んで黄色い空を、彼女は見上げる。風に巻かれて飛んでいく白い花弁を、名残惜しげに見送ってつぶやく。
——花を散らす風のことを、花誘う風というの。
彼女の指が、そっとわたしにふれる。
束の間、わたしは揺れ、ふるえ、そして羽ばたく。うつろな空へと飛びたつ。
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Nippon2007 の開催にあわせ、拙サイトで募集しましたロビン・ホブ氏への質問ですが、ご回答をいただきましたので公開します。この企画にご協力、またご参加くださったみなさまに感謝します。
TVアニメーション『鋼鉄三国志』のノベライズを書かせていただきました。『鋼鉄三国志 呉書異説』として、2007年7月27日に発売されました。アニメーションの前史(五〜六年前)を扱った、オリジナルの内容となります。詳しくは、呉書異説の紹介ページをご覧ください。
2008/03/03